「別腹」つくる脳の分泌物質

引用

お腹いっぱいといいながら「食後のデザートは別腹」といってケーキを食べている女子。ただの食いしん坊かと思いきや、この別腹には科学的な根拠があるのだとか。畿央大学で健康栄養学を教える山本隆教授によると「人がケーキなどを見ておいしそうだと感じたときに脳の視床下部から分泌される『オレキシン』という物質が深く関係している」とのこと。もう少し詳しく教えてください。
オレキシンが分泌されると、胃や消化管の運動が活発になり、蠕動運動により胃の内容物を十二指腸へと送り出します。そうすることで、胃の上部に新しく余裕が生まれて、ケーキなどが入るという仕組みになっています」
なるほど。でも僕は甘いものよりも、焼き肉とかの方がお腹いっぱいでも食べられるんですが…。
「『別腹』は甘いものだけではありません。脳が“おいしい食べ物”だと認識するとオレキシンが分泌され、胃にスペースが生まれます。ただ、甘いものは、特に食欲を高める効果があることがわかっています。カロリーが高いことが多く、効率的にエネルギーを摂取できると本能的にわかっているのでしょう。甘いものに対して別腹が生まれやすい原因のひとつかもしれません」
ちなみに、ラットを使った動物実験では、甘いものに対しての反応はオスよりもメスの方が高いとの結果が…。
「男女とも、甘いものを見たり食べたりすると快楽物質“βエンドルフィン”が脳内で分泌されます。これによって『おいしい』とか『もっと食べたい』などの反応が出るのですが、オスよりもメスの方がβエンドルフィンに高く反応するんです。ですから、男性よりも女性が『満腹でもケーキを食べたい』と感じるのは自然なことだと思います」
男性よりも女性の方が別腹が生まれやすい印象があるのは、どうやら脳に由来するものらしい。そう考えると、彼女の食べ過ぎも仕方がないと思えるかな。

 

別腹が科学的に解明されるとは驚きです。

オレキシンですか、初耳の物質ですね。

本当に人間のからだは面白いですね。