100円PC お得なの?

引用

 100円でパソコン(PC)が買えます−−。東京・秋葉原ではこんな広告が目立つ。ネット・ブックやウルトラ・モバイル・パソコンなどと呼ばれるミニ・パソコンはなぜ安いのか。
 秋葉原ヨドバシカメラ。4万4800円のエイサーと東芝のミニPCが1円で販売されていた。デルの4万9800円も1円だ。
 格安で売れる仕組みは、データ通信サービスとのセット販売だ。07年に携帯電話市場に新規参入したイー・モバイル(東京)の通信サービスを2年以上契約することを条件に、ミニPCとデータ通信用端末(3万3800円)がほぼ無料で手に入る。同社広報によれば、同社がミニPC代とデータカード代の合計金額から6万9600円程度を負担する。100円、1円などの値段を付けるのは量販店で、差額は量販店が値引きする。
 格安パソコンの通信使用料は月額2900〜6880円。通常のデータ通信サービスだけを2年間契約した場合は月額1000〜4980円だから、パソコン代金は事実上、通信費に上乗せされる。イー・モバイルの広報は「初期費用が軽減されるので、主婦や高齢者らに人気が広がった」という。
 格安販売は同社と量販店が企画し、昨年7月から始まった。きっかけは昨年1月に台湾メーカー、アスーステックのミニPCが日本に進出したこと。他の海外メーカーも約5万円のミニPCを売り出し国内メーカーも追随せざるを得なかった。
 「持ち運びしやすいミニPCとデータ通信は結びつきやすい。セット販売すれば爆発的に売れる」との狙いは大当たり。イー・モバイルの通信サービス契約数は、昨年6月末の60万3100件から今年1月末に120万件を超えた。
 メーカーや量販店はどう見ているのか。
 NECは「モデルごとに価格交渉はするが、0円、100円で販売されるミニPCだからといって、特別に安く卸してはいません」。ヤマダ電機は「安値のイメージ作りができ、売上台数が増える」と歓迎する。
 誰もが喜んでいるようだが、本音は複雑だ。マーケティング・リサーチのMM総研の調査では、昨年の国内パソコン出荷台数はミニPC人気で前年比4.9%増の1362万台だったが、金額ベースでは1兆4740億円で同4.7%減。単価が安いミニPCを売ってもメーカーや量販店のうまみは少ない。
 消費者にとってミニPCは得か、損か。
 パソコン総合誌「PCfan」の並木秀一・副編集長は「2年を超えて使うのなら、セット販売はかえって割高になる」と言う。

通信費に上乗せされる仕組みだったんですね。どうりで安いはずです。

でも、2年を超えてからはちゃんと安い通信費に戻してもらえるんでしょうか?