小沢代表辞任

引用

 民主党の小沢代表の突然の辞任表明は、政界に衝撃を与えた。
 5月の大型連休が明けても自らの続投に対する世論の強い逆風が収まらず、衆院選への影響を考慮して決断を迫られた。
 3月に一度は党内で続投が了承されたのに、その後も自発的な辞任要求が根強いことに、小沢氏は嫌気が差したとの見方も出ている。
 「党内でぐずぐず言うヤツがいる」
 11日午後、小沢氏は石井一副代表ら党幹部らに順々に電話をかけ辞意を伝えた。「新聞が『辞めろコール』をやめず、これでは選挙に影響がある」として、衆院選の勝利を最優先に判断したことを強調する一方で、党内の「反小沢」勢力への不満もぶちまけた。
 同日夕の記者会見でも、「連日、(小沢氏に関する)皆さんの報道がありますから、党内が不安定になったりしてはいけない。批判の矛先である私自身が去ることで、総選挙へ向けて挙党一致で戦う態勢を作り上げてもらいたい」と語り、世論の逆風が大きく影響したことを認めた。
 ◆連休中に決断◆
 辞任を最終決断したのは、5月の連休中だった。1日の北海道出張以外は公式日程を入れず、東京都内の自宅などで進退について思いを巡らした。関係者によると、党規約を読んで代表の権限を調べたり、代表が辞任した場合に他の役員も辞職するのかどうかを気にかけたりしていたという。
 2日と3日には鳩山幹事長と密会し、「ここは身を引く方が国のためになる」と辞意を漏らしていた。党内ではこのころ「小沢氏と連絡が取りにくくなった」との声が出始め、「辞任会見用の紙が出来ている」とのうわさも流れた。
 小沢氏は3月24日、自らの公設第1秘書が準大手ゼネコン「西松建設」からの違法献金事件で起訴された後も代表続投を表明。「大多数の仲間の皆さんからご理解いただいている」として、衆院選に向けた地方行脚を再開するなどしていた。
 だが、読売新聞社が8〜10日に実施した全国世論調査でも「納得できない」が71%に上るなど、連休明けの報道各社の世論調査でも小沢氏続投への批判は収まらず、個々の選挙区事情なども勘案して最終判断したようだ。民主党幹部は「これ以上続投したら党へのダメージが深刻になるところだった。衆院解散が7月とすれば、2か月前というタイミングはぎりぎりだ」と見る。
 さらに、「説明責任」や自発的辞任を求める党内の声が追い打ちをかけた。
 これまで、小沢氏は西松建設から政治資金を受け取った理由などについて明らかにしていない。小沢氏にしてみれば「やましいところは何もない」との思いが強いからだが、自民党から行動を共にしてきた渡部恒三藤井裕久両最高顧問までが自発的辞任を求めるようになっていた。
 こうした声は小沢氏に直接伝えられることはほとんどなかった。党幹部によると、小沢氏は「直接会った時は何も言わない」と不満を募らせており、渡部氏が先日、国会内で小沢氏を囲碁に誘った時、「そんなことをしている場合か」とはねつけたという。
 ◆「党内より検察」◆
 これとは別に、「小沢氏は党内の批判より、検察の動きに関心がある」(幹部)との観測もある。
 東京地検西松建設をめぐる捜査終結についてまだ明らかにしておらず、「小沢氏は自らに捜査が及ぶことを警戒している」(自民党幹事長経験者)との見方が出ていた。
 起訴された秘書の初公判が近く開かれるとみられ、民主党内では「冒頭陳述で新事実が示された場合、衆院選へのダメージは計り知れない」との懸念も示されていた。与党内には「13日の党首討論で、事件を取り上げられることを嫌った」との見方も少なくない。

いくら世論なんてアテにならないものとは言え、総選挙が近い以上はこれだけ反対されていると、仕方ないかなという気もします。

それにしても、あのタイミングで捜査が行われたり、自民党の捜査は適当で終わったりと、非常に嫌な感じがしますね。

なんでもいいですけど、小沢さんが数少ない政治力のある政治家であることは間違いないですから、その点は痛いですね。

代わりに力のある政治家が出てくることを願います。

…そんなのほとんどいないですね(苦笑)